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実業家・孫正義「竜馬がゆく」を読んで決断したアメリカ留学

ソフトバンク創業者の孫正義は高校一年生の時に、サンフランシスコにあるホーリーネームズ大学の英語学校に留学しました。「日本の高校を中退してアメリカに留学する」という選択は、家族や担任教師から「早すぎる」「せっかく入ったんだから、卒業して日本の大学に入ってからにしろ」と反対されました。

この時の孫正義は、ただ高校に入ったばかりというだけでなく、父親が肝臓病で吐血した直後でもありました。「病気の父親を置いて、自分だけのことを考えていいのか」と葛藤しつつ、それでも留学するきっかけになったのは、明治維新の志士・坂本龍馬です。

孫正義は坂本龍馬のファンで、司馬遼太郎の小説『竜馬がゆく』を三度精読したと言います。その一度目の精読が、アメリカ留学を決断したこの時です。

坂本龍馬は土佐藩を脱藩しています。脱藩は罪が重く、親類縁者にも及びました。これを避けるために、龍馬の姉の乙女は夫と離縁したと言われています。「家族に迷惑をかけてでも脱藩した龍馬」に自分を重ねた孫正義は、家族の反対を押し切ってアメリカに留学しました。

「頑張ればうまくいく」という根性論でもなければ、「こうすればうまくいく」という方法論でもない、人間関係に根ざした「だから自分はこれをやるんだ」という信念論が人間には必要です。この信念論のパターンを覚えれば覚えるほど、自分の信念も自覚できるようになります。

孫正義にとって、坂本龍馬は「歴史上の偉人」です。信念を持つきっかけになる相手は、実際につきあいのある家族や友人、恩師や恩人であることが大半です。しかし、実業家や政治家を目指している場合は、その相手が歴史上の偉人になることがあります。

実業家や政治家は「世の中を変える」「自分の名前を世に残す」といった大きなビジョンを持っています。しかし、そうした大きなビジョンを実現している人間は身近にはまずいません。その結果、歴史上の偉人をお手本として見るようになります。

歴史上の偉人の言動は、その後の研究で通説が覆されることがあります。しかし、信念論で大切なのは事実よりも感動です。「あの時、あの人は、ああしたんだ。だから自分もそうするだ」という想いは強い原動力になります。

また、信念を持つ時はアレンジも大切になります。孫正義は坂本龍馬の「藩を飛び出す」を「日本を飛び出す」にアレンジしています。これは坂本龍馬の頃よりも国際化が進んでいるためです。しかし、どちらも「命がけの行為」だったのは間違いありません。信念論で求められるのは、こうした本人の気構えです。

孫正義は留学先のアメリカで、カリフォルニア大学バークレー校に進学しました。そこでスピーチシンセサイザーの権威と出会い、共同で自動翻訳機を発明します。この発明を売却した利益が、ソフトバンクの資金になりました。大きなスケールで生きようとする経営者や政治家が、戦国武将や維新志士を好むのは単なる趣味ではなく、それが必要だからです。

信念論とは?

人間関係に根ざした「だから自分はこれをやるんだ」という信念論が、行動力の正体です。信念論を知ることで、悩みや困難を乗り越えられるようになります。詳しくは下記リンクをご覧ください。