栗花落カナヲが自己主張できるようになったワケ

自分の考えがなかったカナヲ

映画が大ヒットしている鬼滅の刃。この作品では、キャラクターの行動理由や判断理由が詳しく描かれています。

鬼殺隊の栗花落カナヲはもともと自分の考えを持たない人間でした。胡蝶の屋敷で炭治郎に話かけられた彼女は、彼と話すかどうかをコイントスで決めています。

ところが遊郭編の冒頭で、一緒に暮らす「アオイ」と「なほ」が風柱の宇随天元に連れて行かれそうになった時は、自分の意志で引き止めようとしました。

彼女はなぜ自分の意志で行動できるようになったのか。人間は「感動した時に考えたこと」が自分の信念になります。何かを成し遂げたり、性格や習慣を変えたりするには、この信念が必要です。カナヲが信念を持つきっかけになったのは、炭治郎です。

心の声を聞く

炭治郎はカナヲに話しかけた際、「なんで自分で決めないの?」と尋ねました。彼女が「どうでもいいから」と答えると、炭治郎は「この世にどうでもいいことなんてないと思うよ」と返しました。そして、「カナヲは心の声が小さいんだ」と考えて、「表が出たら自分の心の声をよく聞くこと」と決めて、彼女から借りた銅貨を投げました。

炭治郎のコイントスの結果は表でした。「なんで表を出せたの?」とカナヲが驚いて尋ねると、炭治郎は「表が出るまで何度でも投げ続けようと思っていた」と答えます。

このやりとりにカナヲは心を揺さぶられ、炭治郎から受け取った銅貨を胸元で握り締めます。こうして「自分の心の声をよく聞くこと」が彼女の信念になりました。そしてその結果、「二人を連れて行ってほしくない」という気持ちに従って、宇随天元を引き止めたのです。

信念はテーマ、ヒント、エピソード、フレーズ、アウトプットの5つのステップで気づけるようになります。この仕組みを私は「マインドレコーディング」と呼んでいます。

<人生を変える5ステップ>
1.テーマ(取り組むべき対象)
2.ヒント(体験を思い出す手がかり)
3.エピソード(感動した体験)
4.フレーズ(体験について考えたこと)
5.アウトプット(考えを誰かに話す)

カナヲは姉貴分のしのぶに心配されるほど感情が希薄で、「本音」がテーマになっていました。そして「一緒に暮らしている家族が上官に連れて行かれそうになる」という事態に直面したことで、心を揺さぶられた炭治郎とのやりとりを思い出しています。

さらにこの時、カナヲは炭治郎の顔を思い出しながら「心のままに」と考え、宇随天元を引き止めます。これは炭治郎の「自分の心に従うこと」という言葉に似ていますが、信念が誰かの受け売りであることは珍しくありません。大切なのは、心を揺さぶられているかどうかです。

自分の本音に気づく

彼女に限らず、「本音」を出せるかどうかは重要なテーマです。「本音」と「建前」はどちらが正しいというものでははく、両方を使い分ける必要があります。しかし、そのためにはまず自分の本音を知らなくてはなりません。

家族や同僚は利害関係が伴うため、なかなか本音が出せません。そうして建前ばかりで生きていると、自分の本音が自分でもわからなくなります。そんな時に助けになるのが、腹を割って話せる仲間との語らいや、人生相談です。人生相談は正解を教えてもらうためではなく、本音で話して信念を確かめるためにあるのです。

カナヲは宇随天元を引き止める直前までどうするべきか悩んでいました。自分を出したことのない人間にとって、自分を出すことは大きなチャレンジになります。信念はそのチャレンジの背中を押してくれます。

自分の信念がわかると、「うまくいかないかもしれない」という疑念に打ち勝って、習慣や行動を変えられるようになります。信念を確かめたことで勇気を出せたカナヲの振る舞いはこのことを物語っています。

マインドレコーディングとは?

「頑張ればうまくいく」という根性論でもなければ、「こうすればうまくいく」という方法論でもない、物事を成し遂げるための信念を持つ手法。それがマインドレコーディングです。
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