【呪術廻戦】脱サラして呪術師になった七海建人の信念

呪術師に戻ったきっかけ

『呪術廻戦』に七海建人というキャラクターがいます。七海は『幼魚と逆罰編』ではじめて登場し、呪術高専時代に先輩だった五条悟の要望で、主人公の虎杖悠仁と組んで映画館で起きた怪死事件の調査に当たりました。

七海は一級呪術師ですが、呪術の世界から離れていた時期があります。その間は一般の証券会社に勤め、お金のことだけを考えて働き、「3、40代で引退し、物価の安い国で暮らす」という計画を立てていました。

そんな彼が呪術師に戻るきっかけになったのが、証券マン時代に通ったパン屋の店員です。その店員は呪霊に取り憑かれていて、七海と世間話をした時に、身体の不調を訴えました。

七海が彼女の不調の原因である呪霊を祓うと、その店員は「ありがとう」と彼に感謝しました。その出来事の直後、七海は呪術師に戻る決断をして、五条悟に電話をかけます。

自分の一生をかける仕事とは

人間が何かを成し遂げる時は、信念の力が働いています。そして、その信念の源になるのは人間関係です。誰かに心を揺さぶられて何かを連想すると、その連想が自分の信念になります。

七海は店員に感謝された時に、「”生き甲斐”などというものとは無縁の人間だと思っていた」と考えています。また、『真人』という呪霊との戦闘で死を覚悟した時は、その店員のことを思い浮かべながら、「悔いはない」と微笑みました。

これは「呪術師という仕事を通して、人の役に立ち、感謝されることが生き甲斐だ」という信念が彼にあることを示しています。仕事の信念が生まれるきっかけは主に二つあります。一つは自分が誰かに助けられたことで、自分も誰かを助けたいと考えるようになる場合。もう一つが、自分の仕事を誰かに感謝されることで充実感を覚える場合です。彼の体験は、後者に当てはまります。

人間は「頑張ればうまくいく」という根性論でも「こうすればうまくいく」という方法論でも、うまくいきません。なぜならどんな挑戦にも「うまくいかない瞬間」が訪れるからです。そして、この「うまくいかない瞬間」を乗り越えるのに必要なのが、「だから自分はこれをやるんだ」という信念論です。

七海は自分が殺されそうになっても、「悔いはない」と堂々としていました。「自分の一生を費やしても悔いはない」という信念を仕事に持てると、その仕事に真剣に取り組めるようになります。『呪術廻戦』では、それが「直接的な命のやり取り」というわかりやすい形で描かれていますが、どんな職業を選んでも自分の命を費やしていることに変わりはありません。

紆余曲折を歩むための信念

信念を持つには、「テーマを決める」「ヒントを集める」「エピソードを思い出す」「フレーズを作る」「アウトプットで確かめる」という5つのステップがあります。私はこの仕組みをマインドレコーディングと呼んでいます。

七海のテーマになっているのは「生き甲斐」「やり甲斐」です。彼は証券マンとして働いていたにも関わらず、呪霊に取り憑かれた店員とのやりとりをヒントにして、「呪術師としての自分」を思い出し、その世界に戻りました。

彼は呪術高専時代に灰原という同級生を失っています。その体験から「他人のために命を投げ出す覚悟を仲間に強要しなければならない」という点から、「呪術師はクソだ」と考えていました。これもまた彼の信念の一つであり、その信念に基づいて普通のサラリーマンとして働いていました。

そうした事情があるにも関わらず、それでも呪術師に復帰した七海の選択は、より強い信念が現実化することを物語っています。自己啓発では「好きなことをやる」「やりたいことをやる」というフレーズがよくありますが、そうした考えでうまくいくほど人生は単純ではありません。

マインドレコーディングとは?

「頑張ればうまくいく」という根性論でもなければ、「こうすればうまくいく」という方法論でもない、物事を成し遂げるための信念を持つ手法。それがマインドレコーディングです。
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