【ワンピース】ベルメールがナミのために死を選んだワケ

『ワンピース』に登場するベルメールはナミの育ての親です。もともとは海軍の兵士でしたが、戦場で戦争孤児になったナミとノジコを拾い、故郷のココヤシ村に戻って二人を育て始めました。

そうして三人で慎ましく暮らしていたところに、海賊のアーロン一味がやってきます。魚人であるアーロンは人間のことを見下していて、村人たちに上納金を強要し、払えない人間を見せしめに殺そうとしました。

ベルメールは自分とナミとノジコの三人分の上納金を持っておらず、全員が助かる方法はありません。村人たちはベルメールを生かして、ナミとノジコを秘密裏に村から追い出すという選択をしました。まだ10歳のナミと12歳のノジコが、村を出て生きていくのは不可能です。それは非情な決断でした。

ところが、ベルメールはその選択を拒み、別の選択をします。それが「自分が犠牲になって、ナミとノジコを助ける」という選択でした。ベルメールは「家族がいないなんて言えない」「たとえ命を落としても、口先でも親になりたい」と言って死んでいきました。

戦場でナミとノジコを拾った時、ベルメールは瀕死の状態で生きる気力を失っていました。しかし、自分の置かれた状況を何も知らずに笑う赤子のナミを見て、失っていた生きる気力を取り戻しました。その後、ナミとノジコを連れて故郷に戻ったベルメールは、村人に「私がこの子たちの親になる」と宣言し、周囲の反対を押し切って育て始めました。

ベルメールはナミの影響を受けて、「私がこの子たちの親になる」という信念を持ちました。このように信念は人間関係から生まれます。大切なのは、この信念論を自覚できることです。

ベルメールとナミの関係は「受恩者と施恩者」です。瀕死の状態で生きる気力を失っていたベルメールは、赤子だったナミの笑顔を見てその気力を取り戻しました。このことにベルメールは恩義を感じています。ナミに救われた命だからこそ、ベルメールはナミのためにその命を差し出しています。いわゆる恩返しです。

また、ベルメールとナミは「親子関係」でも結ばれています。親が子を守ろうとするのは自然な心情です。このように自分と相手の間に結ばれている人間関係が一つとは限りません。つきあいが長くなるほど、相手との間に様々な関係が積み重ねっていきます。特に子供にとって、親子関係は生まれた瞬間から始まるものなので、その影響が強くなります。

ベルメールはナミに、「誰にも負けるな」「女の子だって強くなくちゃいけない」「いつでも笑ってられる強さを忘れるな」と教え育てました。この教えに従って、ナミは村のためにあえてアーロン一味の仲間になり、一人で戦うという決断をします。この決断は、二進も三進も行かなくなってルフィに助けを求めるまで8年間続きました。

親には「生みの親」と「育ての親」の二種類があります。このうち、信念論では育ての親を重視します。ナミのように実の親がいなかったとしても、誰かが親代わりになっていれば、子供は親子間で生まれるような信念を獲得できるからです。

親子間で生まれる信念は生活、仕事、教育といった広範囲に影響を及ぼします。そのため、誰が「親代わり」になってくれたのかを自覚することはとても重要になります。これは実の親が早くに亡くなった場合だけでなく、育児放棄などで親が親らしい振る舞いをしなかった場合にも当てはまります。

<今回の信念論>

  • ベルメールはナミの影響で、「この子の親になる」という信念を持った。
  • ベルメールとナミの関係は「受恩者と施恩者」。
  • 実の親がいない場合、親代わりになる人物の影響が重要になる。

・ワンピースに関する他の記事はこちら
・他の漫画作品に関する記事はこちら

信念論とは?

人間関係に根ざした「だから自分はこれをやるんだ」という信念論が、行動力の正体です。信念論を知ることで、悩みや困難を乗り越えられるようになります。詳しくは下記リンクをご覧ください。