若手建築家・秋吉浩気「大御所の問題点」に取り組んだ最新技術

2020年のグッドデザイン賞で、建築系スタートアップ企業『VUILD』の『まれびとの家』が金賞に選ばれました。まれびとの家は地元の木材と3D木材加工機を使用しており、その地域で製作を完結できるという特徴があります。

また、この3D木材加工機の設計図はデジタルデータでやりとりされるため、最小限の労力と時間で物づくりでができると言います。実際にVUILDが開発したクラウド設計サービス『EMARF』は、建築家や工務店だけでなく、コロナ禍でテレワーク用に使う家具作りのために、一般ユーザーにも利用されたそうです。

このVUILDのCEOを務めているのが若手建築家の秋吉浩気です。フォーブズ3月号の記事によると、秋吉は学生時代から次のような疑問を持っていたと言います。「建築業界は思想や言葉はわりと先に立つのに、実態が伴わないことが多い。大御所の建築家たちが『これからの都市はこうなる』と言っても、結局は何も起こせなかったのはなぜか?」

この問いについて、秋吉は「描いた未来を自分自身で実現させる手段と実行力がないから」という結論にたどり着きました。そして、その結論から生まれたのが「建築の民主化」「すべての人を『設計者』にする」「自らの手で自由につくる」という信念であり、それが形になったのがまれびとの家やVUILDです。

「頑張ればうまくいく」という根性論でもなければ、「こうすればうまくいく」という方法論でもない、人間関係に根ざした「だから自分はこれをやるんだ」という信念論が人間には必要です。この信念論のパターンを覚えれば覚えるほど、自分の信念も自覚できるようになります。

秋月にとって、過去の大御所の建築家たちは「反面教師」になっています。「これからは都市はこうなる」と言っても、実際にはそうならない。その建築家が抱える課題を、発達したデジタル技術による物づくりが解決すると秋吉は考えています。

建築に限らず、どんな分野でも「大御所」と言われるような人間はそれにふさわしいだけの実績を残しています。しかし、だからといって完璧な存在だったわけではありません。そもそも完璧な人間など存在せず、その時代のテクノロジーにも限界があります。

そのため、どんなに大御所が活躍しても、何かしらの課題が後世に残ります。ただ大御所を盲信したり崇拝したりせず、学ぶところは学び、直すべきところは直す。それが後進としての理想的な姿勢です。教師は教師であると同時に、反面教師でもあるのです。

秋吉も学生時代に「なぜ都市の発展は建築家の予想通りにならないのか?」という疑問を持ちました。自分の仕事に繋がるような疑問は、学生時代の多感な頃に大御所から影響を受けて浮かんできます。

信念論とは?

人間関係に根ざした「だから自分はこれをやるんだ」という信念論が、行動力の正体です。信念論を知ることで、悩みや困難を乗り越えられるようになります。詳しくは下記リンクをご覧ください。